斎藤孝著 詩想社新書
週に1度は本屋さんに行き、目についた本を購入している。斎藤孝さんはテレビでよく見ていたが、著書を読むのは初めて。タイトル的には軽いhow to本かと思って読んだが、とてもわかりやすく腑に落ちる内容だったので気になったところを抜粋して紹介。
1.深い話には含蓄がある
深い話は教養が感じられる。その一つが古典からの引用。古典との繋がりを話せると途端に話が深く感じられる。特におすすめは「論語」。私は読破したことはなかったのでこれを機会に読むこととする。読んだ内容を日常に照らし合わせて考え、身近な家族に話をしてみよう。
2.聞き手よりも圧倒的な知識量を持つ
学校の先生でも教科書の内容を読むだけの人より、歴史上の人物の性格や面白エピソードなど教科書以外の内容を広げて話をしてくれる人の授業は面白く、深みを感じられるだろう。話する内容の10倍は知識を蓄えて話をすることで深さを感じさせられる。やはり事前準備は大事である。
3.歴史とくに世界史の知識を盛り込む
知らなかったが科目として世界史を学ぶのは日本特有のものらしい。日本の歴史との繋がりだけでなく、国同士の関係を理解して話をする、とより広がりを感じられる。たて、よこ、算数で常に考える癖をつけよう。そのためには歴史を知らなくては。
4.具体的かつ本質的
どんな話にも普遍的な視点を持って本質を掴む癖をつけよう。本質がわかってそれを具体的事例を落とし込んで話をする。これこそが深い話の神髄だ。芸術、俳句に触れることでトレーニングしよう。
5.思考を深める
別の視点で考えてみる、なぜなぜと疑問を重ねる、仮定を置き予測してみる まずはここから始めてみよう。
6.体験エピソードをストックする
過去経験した具体的エピソードをいつでも話ができるよう準備して、話をする練習をしておく。エピソードはランキング形式で考えると思いつきやすい。これもやってみよう。具体的エピソードの顛末をクイズ形式にして話をするのも面白い。
7.発問力を養う
会議の場でも視点を変える、制限を加える、前提を変えるなど、参加者の視点を変えさせることができれば深いと感じる。
8.15秒トレーニング
一つの話題を15秒で説明できるよう訓練しよう。15秒で事件概略、15秒で事件の真相、15秒でその裏の真実、15秒でこの事件の本質、まとめ。これができればどんな状況でも深い話ができる気がする。
最後に本を読み終えて、周りにいる深い話をする人たちはこんなに考えて、訓練して話をしているのか?と疑問も感じた。おそらく天然にできている人もいるはず。一方で自分みたいな凡人が深い話をするには確かに訓練が必要で、やる価値はあると感じさせてくれる良い本だった。話下手ではあるが、上記視点をもって訓練していきたい。